日本数学会ビデオアーカイブ

市民講演会 2016年度年会

日時: 2016年3月19日(土) 15:30〜16:30
会場: 筑波大学 1H棟1H201

講演者

日比 孝之 (大阪大学情報科学研究科大阪大学情報科学研究科)


講演題目

凸多面体の不易流行



講演概要

オイラーの公式, ピックの公式などにその源流を持つ凸多面体論は, 組合せ論の伝 統的な分野の一つであるが, 1970 年代以降, その潮流は劇変する. 抽象論から具象 論への時代の流れを背景に, 可換代数との魅惑的な接点が発見され, 代数学の抽象 論から凸多面体の具象論への架け橋が築かれる. その後, 計算機の急激な発展, ソ フトウェアの進化を追い風とし, 凸多面体論は計算代数の色彩を帯び, 技の宝庫で あるグレブナー基底の恩恵に浴する. 本講演では, 凸多面体論の「不易」と「流行」 を語る. 前半は, 中学生と高校生のためのオイラーの公式とピックの公式の紹介, ピックの公式の一般化と解釈できるエルハート多項式の理論への招待を, 後半は, 凸多面体論の現代的潮流の変遷を辿る.


講演資料

www.mathsoc.jp/outreach/2016haru/hibi20160319.pdf


参考URL

「数学通信」21巻2号の記録
www.mathsoc.jp/publication/tushin/2102/2102hibi.pdf