1998年度年会・総合講演と企画特別講演
過去の総合講演・ 過去の企画特別講演・ 総合講演・企画特別講演アブストラクト集
総合講演
小澤 徹(北大理)
1998年度日本数学会賞春季賞受賞記念講演
非線型シュレディンガー方程式の散乱理論-故岩崎敷久教授の献ぐ-
概要
時間に依存した非線型シュレディンガー方程式の解の長時間的挙動を散乱理論の見地から解説する.
初めに短距離型の相互作用を扱う基本的枠組を設定し共形冪及びシュトラウスの臨界冪が自然に導入される事情を説明する.
次にこの方法論がクーロン型の長距離相互作用に及んで破綻に至る様子を述べそこに現れる発散の困難を解決する為の非線型散乱理論の長距離理論構築に向けての着想を紹介する. 一方,
非線型項が準斉次型であれば共形又は優共形冪に対して藤田・加藤の原理 (尺度不変性の原理) が成立する事を示す. これにより臨界指数のソボレフ空間に於る小さなデータの散乱理論の成立が従う.
更に同理論が丁度意味を失う限界に於て指数型増大度が臨界非線型性を記述する理由をソボレフの埋蔵定理の臨界現象との関連で明らかにする. 最後に未解決問題に言及する.
「非線型シュレディンガー方程式の散乱理論-- 故岩崎敷久教授に献ぐ」(小澤 徹、数学 Vol.50 , No.4(1998)pp.337-349)
三村昌泰(東大数理)
形の動きや紋様の変化を捉える特異極限の世界
企画特別講演
西田吾郎(京大理)
代数的トポロジーの現状-形式群をめぐって-
戸田誠之助(日大文理)
計算量理論における研究課題
小林俊行(東大数理)
離散と連続-無限次元表現の分岐則とその応用
竹内光弘(筑波大数学)
量子行列の話題あれこれ
儀我美一(北大理)
界面ダイナミクスにおける曲率の効果
山口博史(滋賀大教育)
領域の変動に関する2階変分公式
砂田利一(東北大理)
離散スペクトル幾何へのいざない
三井斌友(名大人間情報)
Runge-Kutta法-その過去,現在,未来-
吉田祐治(北九州大経済)
ファジイ・システムの数理