日本数学会ビデオアーカイブ

市民講演会 2012年度秋季総合分科会

日時: 2012年9月22日(土) 15:30〜16:30

会場: 九州大学 伊都キャンパス 大学院数理学研究院 大講義室3

講演者

高瀬 正仁 (九大IMI)


講演題目

関口開(せきぐち・ひらき)と石川県加賀の数学


講演概要

明治維新の後、東京に大学ができて数学科も設置され、ヨーロッパ近代の数学の受容が始まりましたが、日本の近代数学には二つの泉が存在します。ひとつは大学の初代の数学教授の菊地大麓と二人目の藤澤利喜太郎。もうひとつは石川県加賀の関口開です。初期の大学の数学科の卒業生の出自を見ると、圧倒的に加賀が多く、しかも関口開の系統の人ばかりです。関口開は和算家ですが、独学で洋算を学びました。和算はほろびましたが、関口の影響を受けて、日本の近代数学には和算のこころが移り住みました。その間の消息を物語りたいと思います。


講演資料


参考URL

「数学通信」18巻1号の記録

www.mathsoc.jp/publication/tushin/1801/1801takase.pdf