市民講演会
- 日時
- 9月20日(土)14:00--16:30
- 会場
- 名古屋大学 東山キャンパス 坂田・平田ホール(理学南館)
- 主催
- 日本数学会
- 共催
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名古屋大学大学院多元数理科学研究科
- プログラム
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- 14:00--14:05 挨拶 石毛和弘(日本数学会理事長・東京大学)
- 14:10--15:10 講演 小磯深幸(九州大学名誉教授)
- 「シャボン膜、シャボン玉、結晶の数学と応用」
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講演概要
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シャボン膜の数理モデルは極小曲面と呼ばれ、面積極小、あるいは、曲がり具合を表す量の一つである平均曲率が至る所零であるという特徴があります。そのため、極小曲面は、種々の界面現象・相対論におけるブラックホールの記述や軽量で安定な ものづくり等に利用されています。本講演では、このような極小曲面の数理と応用をご紹介し、さらに、より一般的な数学概念であるシャボン玉や結晶の数理モデルを扱う面白さと難しさについても触れたいと思います。
- 15:30--16:30 講演 ルガル フランソワ(名古屋大学大学院多元数理科学研究科)
- 「コンピュータと数学:計算の複雑さから量子コンピュータへ」
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講演概要
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計算の複雑さの数学(計算複雑性理論)は、1960 年代に研究が始まってから半世紀以上経ち、多くの画期的な進展をもたらしましたが、重要な未解決問題も抱いています。この中でも、P≠NP予想は、主張が比較的理解しやすく、最も有名な未解決問題であり、ミレニアム懸賞問題にもなっています。本講演では、その予想の面白さをご紹介したいと思います。また、従来のコンピュータとは全く異なる原理で動作する「量子コンピュータ」の数学についても少しお話しします。