2025年度秋季総合分科会
教育シンポジウム
変わりゆく数学教育
―学習指導要領の改訂と大学数学教育のゆくえ―
今春,現行の学習指導要領のもとで学んだ高校生が初めて大学に入学しました.一方で,すでに次期学習指導要領改訂に向けた作業が始まっています.大学はこれまで,学習指導要領改訂のたびに入試やカリキュラムの見直しを行ってきましたが,近年は「数理・データサイエンス・AI教育」の推進もあり,多くの大学で数学教育や統計教育の拡充が図られていることと思います.
数学教育が大きく変わりつつある今,中等教育から大学教育までを一貫として捉え,広い視野で数学教育のあり方を考える機会として,今回のシンポジウムを企画いたしました.
今回は,以下の3名を講師としてお招きします.まず,前回の学習指導要領の改訂において教育課程部会算数・数学ワーキンググループの委員を務められた宇野勝博氏には,現行学習指導要領についてお話しいただきます.次に,統計学をご専門とし,統計教育に関する講演を多数行ってこられた藤井良宜氏には,統計教育への期待についてご講演いただきます.そして,大学における数学教育改革に長年取り組まれてきた高橋哲也氏には,大学の数学教育についてお話しいただく予定です.
教育委員会主催のシンポジウムも,初回開催から20年以上が経過し,教育委員会そのものも発足から四半世紀が経ちました.この節目の機会に,数学教育について広く議論できればと思います.学会員の皆様のご参加をお待ちしております.
- 日時9月16日(火)14:15--16:45
- 場所名古屋大学 東山キャンパス 全学教育棟本館 1階 S1X
- 主催日本数学会教育委員会
プログラム
- 14:15--14:20開会の挨拶
石毛 和弘(日本数学会理事長・東京大学) -
14:20--14:30シンポジウムの趣旨説明
川添 充(教育委員会委員長・大阪公立大学) -
14:30--15:10「現行学習指導要領の狙い」
宇野 勝博 氏(京都産業大学) - 15:10--15:50「高等学校数学科における統計教育への期待」
藤井 良宜 氏(宮崎大学) - 15:50--16:20「大学数学教育の課題」
高橋 哲也 氏(大阪公立大学) - 16:20--16:45ディスカッション
- 司会安野 史子(教育委員会副委員長・国立教育政策研究所)