第7回 湘南数学セミナー

テーマ 「ルベーグ積分と面積 0 の不思議な図形たち」

講師 東京大学大学院数理科学研究科 新井仁之教授

　古代ギリシャ時代から，図形の面積はさまざまな方法で測定されてきました．しかし，そもそも面積とは何でしょうか？このようなことは大昔に分っていたと思われがちですが，じつは詳しく研究され始めたのは19世紀に入ってからのことなのです．そして面積の数学的な定義として現在広く認められているものは，20世紀になってフランスの数学者アンリ・ルベーグによって考案されました．
　このセミナーでは，面積とは何かという問題から考えはじめ，ルベーグによる面積の理論をわかり易く解説します．セミナーの後半では，面積 0 の図形たちの織りなす不思議な世界を巡ります．面積 0 の図形は今まで無視されがちでしたが，最近そのような図形の中にも興味深く重要なものもあることが分ってきました．講義では不思議な性質をもつ面積 0 の図形たちを紹介し，それがどうして重要なのかを説明します．またハウスドルフ次元という面積 0 の図形の厚さを測る数学的な物差しを準備し，いろいろな図形の厚みを測ってみます．最後に未解決問題も紹介します．
　冬休みの二日間，不思議な図形たちの世界を旅してみましょう．

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応募締切 12月15日(土) 必着