日本数学会のあゆみ
第5回 湘南数学セミナー
テーマ 「サイ投げからブラウン運動まで:現代確率論の世界」
講師 東京大学大学院数理科学研究科 楠岡成雄教授
確率と聞くと高校生の皆さんは順列・組み合わせを思い浮かべるかもしれません。実際、確率論は16、17世紀頃ヨーロッパで貴族の遊びであるギャンブルに関する考察から始まったので、長い間、場合の数を数えることが基本でした。しかし、今日では確率の考え方は大きく変わり、自然現象、社会現象を問わず多くの現象の考察で確率モデルが用いられています。
このセミナーでは確率と現実との関わりについて、まず、確率・統計の生い立ちの歴史から眺めていき、次に現代確率論の考え方について述べていきます。
確率モデルの解析には数学の大道具を用いることが多く、見かけほど簡単ではありません。ここでは比較的説明のしやすいモデルとして、有限マルコフ連鎖、分枝過程、ランダムウォークなどを取り上げ、不確実性の下で何が確実に言えるかということを述べていきます。
最後に時間があれば、乱数、ブラウン運動、数理ファイナンスとの関わりについても触れる予定です。
開催日 | 1999年12月25日(土)14:00~26日(日)13:00 |
開催場所 | 湘南国際村センター |
対象 | 全国の高校生 50名 (応募者多数の場合は抽選) |
参加費 | 無料 ※宿泊、お食事代はお一人様 1万円(税・サ込) |
主催 | 社団法人日本数学会、株式会社湘南国際村協会 |
財団法人かながわ学術研究交流財団 | |
後援 | 神奈川県教育委員会 湘南国際村倶楽部 |