日本数学会のあゆみ

第4回 湘南数学セミナー

テーマ 「立体幾何の世界」

講師 京都大学大学院理学研究科 深谷賢治教授

 私たちが住んでいる世界は3次元の立体の世界です。しかし、黒板に書く時でもノートに書く時でも、私たちは大体2次元の平面上の図形を書きます。ですから立体図形というのはなじみ深いはずなのに、何か扱いにくいという性質を持っています。見えそうでいて見えない、というのが3次元の幾何学・立体幾何学の特徴です。これは専門の数学者にとっても同じです。4次元あるいはもっと次元の高い幾何学というのは、見るのはどうせ不可能で、何らかの数学的道具立てだけが研究を可能にします。それに対して3次元の幾何学は、平面と違って見づらいながらも、やはり直接見ることが可能です。古くはギリシャ時代に書かれたヨーロッパで聖書の次に売れた本であるユークリッドの幾何学原論。この本の幾何学の最後を締めくくったのは正多面体の分類という、立体幾何の定理でした。コンピュータ科学で重要な話題である「3Dグラフィック」も、立体幾何を基礎にすることなしには成立しないのです。

開催日 1998年12月25日(金)~26日(土)
開催場所  湘南国際村センター
対象 全国の高校生 50名(応募者多数の場合は抽選)
参加費 無料 ※宿泊、お食事代はお一人様 1万円(税・サ込)の実費が必要となります
主催 社団法人日本数学会株式会社湘南国際村協会
財団法人かながわ学術研究交流財団
後援 神奈川県教育委員会、財団法人NHK放送研修センター
NHK横浜放送局 湘南国際村倶楽部