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概要
いくつかおもちゃをごらんにいらっしゃいませんか?
ここで「おもちゃ」には特別な意味をもたせています―日常生活ですぐにみつけられるか作れて, ところが気の利いた遊び方をしてやると驚くべきふるまいをみせ,
科学の玄人をもフムムと考えさせる,
そんなものを意味するのです.
ちいさい子に既成玩具をプレゼントしたとき, その子がプレゼントには目もくれず, その代わり包装紙や空箱でばかり遊ぶのを目にされたことがおありでしょう? 私たちは,
「最先端」とか「有用」とか「深い」とか既にラベルの貼られている理論を話 題にしがちです. それらは科学の花であって, もちろん重要でしょう. しかしこの講演では,
いくつかのおもちゃの実演から新しい数理モデルをとりだしてゆく過程を, 少しでもわかちあいたいと思います. 花へのアプローチだけではなく, 芽からのアプローチを試みよう,
というわけです.
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