日本数学会の出版物

日本数学会 会報 98
2000年 8月

1.会費自動引きおとしの募集

1996年度春より,郵便貯金からの会費 の自動引きおとしを希望される会員に対して 下記の通り実施しております.希望される会 員の方は,申込み用紙を学会事務局あてご請 求下さい.

  1. 引きおとし手数料は学会で負担致しま す.
  2. 会費引きおとし対象者は学割扱いを除 く会員と致します.
  3. 会費の自動引きおとしは半年分,1年 分の両方が可能です.申し込みの際明記 して下さい.
  4. 会費の自動引きおとし希望者には,第 1回目引きおとし手続き完了の際に会費 の払込み状況をお知らせ致します.
  5. 事情により,自動引きおとしを中止さ れる場合には文書にて連絡下さい.
  6. 郵便貯金からの会費自動引きおとしの 日を以下のように行っております.  
    4月25日(全期分及び半期分の方)
    6月30日(4月25日処理不能だった方)
    10月25日(半期分の方)
    12月30日(10月25日処理不能だった方)

2.2000年度秋季総合分科会について

●会費について

京大での秋季総合分科会では,例年通り, 会場において会費の払込みを受付ます.なお, 学会時における会費受付およびアブストラク ト販売の時間は次の通りです.
    9月24日(第1日目)8:30 -15:00
    9月25日(第2日目)8:30 -16:00
    9月26日(第3日目)8:30 -16:00
    9月27日(第4日目)8:30 -13:00
また,本会の会費払込みは規約上は前払い となっておりますので,会員名簿綴じ込みの 振り込み票により,9月中に払い込まれます ようご協力頂ければ幸いです.
2000年度後期会費の郵便貯金からの自動引きおとしは10月25日(水)となります.この制度を利用されている会員の方は確認をお願いいたします.

●記者会見

2000年度秋季総合分科会に先立ちまし て,9月23日午後3時より,京大理学部数 学大会議室おいて記者会見を行います.記者 会見は,日本数学会の活動を広く広報するた めに行われているもので,日本数学会賞秋季 賞受賞者の発表,日本数学会賞建部賢弘賞受 賞者の公表,幾何学賞の公表,市民講演会の 公表等の紹介を致します.
当日は,秋季総合分科会大会委員長,理事 長,広報委員長の他,日本数学会賞秋季賞受 賞者,幾何学賞委員会委員長等の方々が出席 します.

●レセプション

秋季総合分科会会期中の9月25日午後6 時より,京大会館において懇親会が行われま す.出席ご希望の方は,66頁にある申込み 書見本を参考にして,必ず9月18日(月)までにハガキにて数学会事務局にお申し込み下 さい.
会費は6000円です.当日会場にてお支 払い下さい.
当日は,秋季総合分科会の総合講演者,日 本数学会賞受賞者,特別講演者,市民講演会 講演者等をご招待致します.
なお,準備の都合上,懇親会の出席は,申 し込みをされた方に限らせて頂くことがあり ます.

●企画特別講演について

昨年同様の形式で引き続き2000年度秋 季総合分科会の1,3,4日目の午後1時か ら2時まで,企画特別講演を行います.この 企画特別講演は従来のサーベイレクチャーズ を発展させたもので,たとえば大学院生が大 会に出席して良かった,と思えるような講演 を企画して別枠で行うものです.
このプログラムは各分科会の責任評議員と セッション責任者からの提案を基に,理事会 で決定したものです.今後評議員会等でさら に検討を続けてより良いものを目指します.

●「数学辞典」説明会について

京都大学での秋季総合分科会の2日目(9 月25日)に標記の説明会を開きますので, お集まりください.場所は会場III,IVです. 秋季賞授賞式の前に行います.「数学辞典」 第4版をめぐるこれまでの経緯をご説明し, 現在の状況をご報告したいと存じます.数学 辞典の改訂は,数学会の総力をあげて取り組 まない限り不可能です.皆様のご意見を伺い つつ,会員の総意が反映される形で進めて行 きたいと考えております. (理事長記)

3.2000年度日本数学会各種委員について

本年度の各種委員会委員は,次の方々に決 定しました.

会計委員        吉田  正章  佐々木  武
国際交流委員会  石井  仁司(委員長)
                井川    満  石井  仁司
                儀我  美一  諏訪  立雄
                橋本喜一朗  宮岡  礼子
出版委員会      酒井  文雄(委員長)
                浦川    肇(担当理事)
                上野  健爾  谷島  賢二
                浦川    肇  酒井  文雄
               (以上運営委員)
                大島  利雄(以上専門委員)
学術委員会      斎藤  政彦(委員長)
                深谷  賢治(担当理事)
                谷崎  俊之  吉川    敦
                斎藤  政彦  小島  定吉
                山口  佳三  伊吹山知義
                舟木  直久(以上運営委員)
ICM90記念基金委員会
                松本  幸夫(委員長)
                斎藤  政彦(学術委員長)
                石井  仁司(国際交流委員長)
                森    重文(IMU理事)
                上野  健爾(数研連委員長)
広報委員会      矢野  公一(委員長)
                桂    利行(担当理事)
                大阿久俊則  桂    利行
                前田  吉昭
科研費問題専門委員会
                松本  堯生(委員長) 
                岡本  和夫  諏訪  立雄
                堀田  良之  藤本  坦孝
                丸山  正樹  望月    清
                森田  茂之  高野  恭一
                上野  健爾
編集委員
 ジャーナル     望月    清(委員長)
                酒井  文雄  西川  青季
                松村  昭孝  望月    清
                小林  俊行  向井    茂
                上田  哲生  長田  博文
                水谷  忠良  山形  邦夫
                伊吹山知義  幸崎  秀樹
                三宅  正武  谷島  賢二
                安本  雅洋
 数学           藤田  隆夫(委員長)
                有木    進  岩下登志也
                河澄  響矢  桔梗  宏孝
                小林  正典  小山  信也
                今野  紀雄  田中  和永
                田中  純一  田辺  正晴
                中村  正彰  渚      勝
                吉岡    朗   (以上常任)
                東川  和夫  磯貝  英一
                梅田    亨  大鍛治隆司
                太田  啓史  金子  昌信
                小磯  深幸  國府  寛司
                佐藤  栄一  佐竹  郁夫
                高瀬  幸一  舘岡    淳
                寺本  惠昭  服部  泰直
                深貝  暢良  古島  幹雄
                古畑    仁  米谷  文男
                前田  芳孝  山田  裕史
                綿谷  安男
 パブリケーション
                上野  健爾(委員長)
                伊原  康隆  上野  健爾
                砂田  利一  西田  孝明
                松本  幸夫  渡辺  信三
                竹崎  正道  藤木    明
 Advanced Studies in Pure Mathematics
                坂内  英一(委員長)
                向井    茂(担当理事)
                坂内  英一  加藤  和也
                西川  青季  谷崎  俊之
                野口潤次郎  新井  仁之
                儀我  美一  河野  俊丈
                橋本喜一朗  宮岡  洋一
教育委員会      砂田  利一(委員長)
                真島  秀行(担当理事)
                森田康夫(サブ担当理事)
                上野  健爾  砂田  利一
                福田  拓生  杉田  公生
                樋口  保成  村田    博
                 (以上運営委員)
                新井  仁之  日比  孝之
                深谷  賢治  戸瀬  信之
                西森  敏之  一樂  重雄
                岡部  恒治  黒木  哲徳
                真島  秀行  浪川  幸彦
                (以上専門委員)

4.第49回総会について(報告)

総会は5月27日(土)15時より日本数 学会会議室で開かれました.
正会員数5,052名(定足数842名)のところ 委任状提出者を含めて,1,227名の出席があり ました.
理事長が議長となってあらかじめ会員にお 知らせした下記の議題をはかり,多数の賛成 を得て,原案通り承認可決されました.

  1. 1999年度収支計算書,正味財産増減計 算書,貸借対照表,財産目録並びに事業 報告 承認の件.
  2. 2000年度収支予算書案,事業計画案 承認の件.

5.日本学術会議第18期会員について

会報96号でお知らせしましたとおり,日 本数学会では,日本学術会議第18期会員候 補として,上野健爾氏(京都大学)と岡本和 夫氏(東京大学)の両名を,日本学術会議に 推薦いたしました.
5月15日に行われた日本学術会議推薦人 会議の議を経て,この度上野健爾,岡本和夫 両氏が選ばれ,7月22日に正式に任命され ました.

6.日本学術会議第18期数学研究連絡委員について

会報96号で告示した標記委員の選挙につ いては,4月の第1回投票,6月の第2回投 票が無事終了しました.
日本数学会の推薦する委員の人数について は,近々日本学術会議から通知がある予定で すので,選挙結果をもとに本会規約にのっと り推薦を行います.委員の名簿については確 定後次号の会報でお知らせ致します.

7.日本数学会のホームページについて

各方面からご要望の多かった日本数学会の ホームページが立ちあがりました.アドレス は
http://wwwsoc.nacsis.ac.jp/msj6/index.html
です.どうぞご覧下さい.支部・分科会・各 種委員会の部分は建設中のところも多いので すが,今後各方面のご協力を得て,より役立 つものにして行きたいと思います.この原稿 を書いている7月17日現在では,分科会の ところは,函数方程式論分科会の部分ができ ています.代数学と幾何学の分科会にはそれ ぞれの賞の受賞者のリストが入れてあります.また,函数論分科会のホームページにリンク が張ってあります.委員会では教育委員会と 学術委員会の部分ができています.定期刊行 物の「数学」のところからは,雑誌「数学」 の第1巻~50巻までの総目次が見られます.いろいろな支部・分科会・委員会の部分がで きて,またそれぞれのホームページにリンク が張れるようになれば,ますます便利なもの になると思います.
本来なら,未完成のところの完成を待って 公開すべきかも知れませんが,数学会がホー ムページの検討を始めてから5年,作ると宣 言してから1年近くがすでに経過し,公開し ながら整えて行くという理事会・管理委員会 の方針がありましたので,大枠と例となる部 分ができあがったところで,公開に踏み切り ました.現在,公開してあるものを見て,各 評議員,委員長に,ホームページの内容をご 検討下さるようお願いしております.詳しい 経緯につきましては,ホームページの「アッ プデート情報」をご覧下さい.
今回,秋季総合分科会の開催校である京都 大学関係者の御好意により,秋の学会プログ ラムの速報版を7月17日の時点でホームペ ージに載せることができました.すでにご覧 になったかたも多いと思いますが,プログラ ムをホームページからご覧になるには,フレ ーム版の左上にある「学会プログラム速報 pdf版」をクリックして下さい.
なお,ホームページは,事務局とは独立に,理事会の中のホームページ管理委員会が運営 しておりますので,ホームページに関するお 問い合わせを事務局になさることは御遠慮下 さい.また,逆に,事務局に関連する事項は,ホームぺージ管理委員会にではなく,従来通 り事務局へご連絡下さい.  (理事長記)

8.世界数学年2000への参加について

国際数学者連合(IMU)は,西暦2000年の 記念行事として,世界数学年2000(World Mathematical Year 2000)を提唱し,様々な形での参加を呼びかけています.日本数学会で は,今年度の秋季総合分科会に先立って開催 される市民講演会をWorld Math.Year 2000 への参加行事とすることに致し ました.すでにWMY2000の事務局に連絡をとり,ロゴの 使用も許可されています.講 演会では,カリフォルニア大 学の小林昭七先生と九州大学 の巖佐庸先生がお話下さいま す.      (理事長記)

9.学術委員会報告

第11回日本数学会国際研究集会(MSJ-IRI) のテーマ採択

第11回日本数学会国際研究集会(MSJ-IRI) (2002/2003年度開催)の公募に対し,次の4 件のテーマの応募がありました. 以下に応 募されたテーマ名を,順不同で記します.

  1. 特異点論とその応用
  2. 力学系理論
  3. Singularities
  4. Stochastic Analysis on Large Scale Interacting Systems

これらの応募案について 2000年5月20日の公 募選考委員会で議論し,その結果,舟木直久 氏(東大数理科学研究科)提案のテーマ Stochastic Analysis on Large Scale Interacting Systems(大規模相互作用系に関する確率解析)を第一位案と決定し, 2000年7月24日に おける理事会の承認を得て同提案が採択され ました.
選考委員会においては,当該分野の分野と しての成熟度と,日本人数学者のこの分野に 対する国際的貢献および現在までの海外の研 究者との研究交流の進展等の他に, 第10回ま での採択分野とのバランスも考慮されました. 具体的には第10回までは,代数・幾何分野の 開催が多く、確率論を含む解析の分野が少な いと言う点が考慮されました.
同研究集会の概略を記しておきます.

第11回日本数学会国際研究集会採択案の概略

  • 研究集会名称Stochastic Analysis on Large Scale Interacting Systems
  • 日本語名大規模相互作用系に関する確率解析
  • 開催予定地湘南国際村センター
  • 開催予定時期2002年 7月- 9月の間 (ICMとの関係で調節する)
  • 組織委員長名舟木直久(東大数理)
  • 組織委員会名簿舟木直久, 内山耕平(東工大 理工),長田博文(名大多元数理), 吉田伸生(京大理), H.Spohn (Munchen Tech.U.),S.Olla (U.Cergy-Pontoise)

規定により,選考委員会の正式参加メンバーを敬称略で公表しておきます.
森田茂之,谷島賢二,小林亮一,志賀徳造, 坂内英一, 鵜飼正二,(以上選考委員), 橋本喜一朗(国際交流委員会委員長代理), 吉川 敦(学術委員会委員長).

新委員会構成

2000年7月1日より,学術委員会は,下記の 体制となりました.野口潤次郎 運営委員, 砂田利一 運営委員,渡辺公夫 専門委員は, 2000年6月30日をもって退任されました.これまでの,各委員の学術委員会に対するご貢献 に深く感謝の意を表したいと思います.

運営委員(2000年7月1日現在)
 齋藤  政彦   (2期目:委員長,神戸大) 
 谷崎  俊之   (2期目:MSJ-IRI担当,広島大)
 小島  定吉  (1期目:湘南数学セミナー担当,東工大)
 山口  佳三  (1期目:北大)
 伊吹山知義  (1期目:阪大)
 舟木  直久  (1期目:東大) 
 吉川    敦  (3期目:前委員長, 九大) 
専門委員:
 大島  利雄  (メーリングリスト,ホームページ管理,東大)
 高木    泉  (理事,東北大)
担当理事: 
 深谷  賢治  (京大)

湘南数学セミナー・現代数学入門市民講座-5年間の歩み-

日本数学会は,6年前から学術委員会を中心 として湘南国際村協会と共催で,「湘南数学 セミナー」および「現代数学入門市民講座」 を開催しています.本稿ではこの事業の5年 間の歩みをまとめます.
まず,(株)湘南国際村協会を少し説明し ます.これは,神奈川県が主な株主になって いるいわゆる第三セクター方式の法人で,宿 泊施設,会議場,貸しオフィス等をもつ湘南 国際村センターを経営しています.日本数学 会と湘南国際村協会の共同事業の起こりは, 湘南国際村オープニング記念事業として平成 7年3月に開催した,一般向けの「現代数学 入門市民講座」です.これは第3回MSJ-IRI 幾何学的複素解析の同センターでの開催に際 し,湘南国際村協会の方から,せっかくの国 際会議なので市民向けの催し物を考えられな いかとの打診があり,日本数学会との共催・ 協賛ということで開催の運びになりました. この市民講座では,小林昭七,加藤和也,ク ラス・ディーダリッヒの三氏による講演が行 われました.これは応募者の数,当日参加者 の数,アンケート結果からして大成功でした.
その後まもなく,両者の間で高校生や一般 市民を対称とした企画を(社)日本数学会と (株)湘南国際村協会で協力して開催できない か検討することになりました.これは,湘南 国際村協会の方から見て会社のメセナ活動と してその理念にふさわしく,数学会から見て 正しい数学の姿を若い世代や一般の人に理解 してもらえる良い機会と考えました.数学会 の理事会でも,種々議論検討され,平成7年 度中に「湘南数学セミナー」が,湘南国際村 センターで1泊2日(正午から正午まで)の 主に高校生を対象とする集中セミナーとして 始まり,これまで以下に記す5回の実績を積 んできました.
●平成7年度:黒川信重・砂田利ー「ゼータ 関数から見た現代数学」
●平成8年度:砂田利ー「面積と体積-現代 数学の視座から-」
●平成9年度:上野健爾「複素数の世界」
●平成10年度:深谷賢治「立体幾何の世界」
●平成11年度:楠岡成雄「サイ投げから ブラウン運動まで-現代確率論の世界-」
この間,平成9年度の企画が終了したところ で,湘南国際村協会から学術委員会へ改めて 話し合いの申し入れがあり,この企画を湘南 国際村としてのメインイベントとして長期的 に開催して行きたいので,数学会としても検 討して欲しい旨の提案がありました.学術委 員会は理事会へ報告し,その結果数学会とし てもメリットのある事業と考え,合意しまし た.開催の実務として,事務局的仕事は全面 的に湘南国際村協会が担当し,内容や講師の 選出等学術的なことは数学会が担当するとい う形態が改めて確認されました.宿泊施設の ある場所なので,遠方からの参加者が数は多 くはありませんが,います.印象に残ってい るのは,福岡から参加した中学生がいたこと でした.その他, 新潟,島根,高松等からの 参加者もいました.数は少なくても,ともか く全国から参加可能であるということは大き な利点であり,特徴と考えられます.
ー方「現代数学入門市民講座」は,オープ ニング記念事業のあと3年の空白をおき,平 成10年度および11年度科学研究費補助金「研究成果公開発表(B)」が採択されたこ とにともない,続編として一般向けに
●平成10年度:砂田利ー「ピタゴラスの定 理をめぐって」
●平成11年度:楠岡成雄「サイ投げから ファイナンスまで」
が,いずれも湘南数学セミナー終了後の午後 2時間弱,国際会議場に於いて開催されまし た.セミナーについては50名,市民講座に ついては150名の定員を設け参加者を公募 していますが,これまでは定員を超えた場合 も希望者全員に参加頂いています.
両事業は,上述のような理由により神奈川 県との結びつきが強いという共通の特徴があ ります.5年を経た現在,ともに日本数学会,株式会社湘南国際村協会,財団法人かながわ 学術研究交流財団の共催で開催され,神奈川 県教育委員会,湘南国際村倶楽部の後援を得 ています.また神奈川新聞の取材が毎年あり,セミナー・市民講座の様子が紙面に紹介され ています.
高校生向けの湘南数学セミナーは,教師の 個別の勧めや,数学セミナーなど高校生には 難しい雑誌の記事で知って申し込む参加者が 多く,参加者の数学指向の強さが特徴といえ ます.過去の参加者の中には,大学で数学分 野に進んだ者が相当数います.ー方,市民講 座は県のたよりの公報効果がもっとも大きく,参加者の大半は神奈川県在住の方で地域性が 特徴です.いずれの回も申込者数が定員を上 回り,会場では幅広い年齢層の聴衆が熱心に 講演を聞き入っており,神奈川県にはこうし た催しが歓迎される土壌があると考えられま す.
開催のための経費は,平成9年度までは講 演者およびチューターの謝金を学術委員会が 数学会に援助を計上,その他は,他の2主催 団体からの負担金,湘南国際倶楽部協賛金お よび参加者の宿泊実費負担などで賄われてい ました.平成10年度,11年度には科研費 の援助が加わり,数学会会計への計上はなく なったものの予算は拡大し,いろいろな面で 以前よりも充実しました.ー方,事業継続に 科研費を申請するのはーつの選択肢ですが, 採択が保証されないため,財政基盤の安定化 を図るー層の工夫が求められています.
以上のような経緯および現状を踏まえます と,セミナー・市民講座ともにそれぞれの参 加者市場の中で順調な成長を記しており,財 政の安定化を図りながら,備わりつつある個 性を伸ばす方向で事業をさらに展開すること が,日本数学会にとって有意義であると考え られます.        (学術委員長 齋藤政彦記)

10.Advanced Studies in Pure Mathematics 報告

第27巻:Arrangements-Tokyo,1998 (Editors:Michael Falk and Hiroaki Terao,約282ページ)の出版が決まりました. 今年(2000年)秋の学 会の時にはお手元に届くと思います. 紀伊國 屋書店による国内販売予定価格8,500円,AMSを通じての海外販売予定価格85ドルです.
なお,その次の巻には,Combinatorial Meth- ods in Representation Theory(小池和彦,柏原正樹,寺田至,岡田聡一,山田裕一)が予定されて います.   (ASPM編集委員長 坂内英一記)

11.会費払込みのお願い

日頃は会費の払込みにご協力頂きまして, 誠にありがとうございます.
この度も,下記の通り宜しくお願い致します.

  • 前期会費を未払いの方は,9月末日までに お払い込み下さい.後期分も合わせてご 送金頂ければ幸いです.
  • 昨年度の会費を未払いの方は,至急お払 い込み下さい.
  • なお,既にお払い込み済みの方は,なに とぞご容赦下さい.
  • ご送金にあたりましては,会員名簿とじ こみの会費払込票をご使用下さい.
  • また,郵便局備え付けの振替用紙ご使用 の場合には,振替口座 00150-1-179048 社団法人 日本数学会を記入し,さらに必ず 会員番号のご記入もお願い致します.
  • 学割扱いをご希望の方は送金毎に,必ず,在学証明書をお送り下さい.
  • 高齢会費をご希望の方は書面にてお申し 出て下さい.(生年月日をご記入下さい)

2000年度前期会費       9,000円
 学割・高齢(70歳以上)6,000円
2000年度後期会費       9,000円
 学割・高齢(70歳以上)6,000円