日本数学会の出版物

日本数学会 会報 101
2001年 5月

1.2001年度秋季総合分科会について

2001年度秋季総合分科会は九州大学箱崎キャンパスにおいて,下記のとおり行わ れます.

  • 場所福岡市東区箱崎6-10-1 九州大学箱崎キャンパス
  • 日時2001年10月3日(水)より10月6日(土)まで

a)企画特別講演について

1997年度年会より,日本数学会の理事会および学術委員会で特別プログラム を組んでいます.これは,大学院生等若い会員が学会に参加してより意義あるもの にすることを目的としています. 具体的には,年会の第1日,第3日,第4日の 3日間,13:00~14:00の1時間に企画特別講演を複数並行して行います. したがって各分科会,セッションの一般講演,特別講演の通常プログラムは午前中 と午後2時以降となります.なお,第2日は従来通り総合講演を行います.

b)講演申込について

この会で講演することを希望される会員は,会員名簿にとじこまれている講演申 込書に記入してお申込下さい.その際会員番号を必ずご記入下さい.
数学会では,1995年度日本数学会秋季総合分科会(於東北大学)よりセッシ ョン「無限可積分系」を新設致しました.講演の発表,募集はこれまでの分科会と 同じように公募形式を取り,アブストラクト集の作成,特別講演も分科会と同様に 行われます.講演希望の方は,講演申込書の「希望分科」欄に「無限可積分系」と お書き下さい.
複数の講演を希望される場合は,題目ごとに一枚の講演申込書を用いて下さい. 複数の分科会あるいはセッションにわたる場合は,その分科会名あるいはセッショ ン名を講演申込書の備考欄にご記入下さい.また,OHPの使用を希望される方は その旨講演申込書の備考欄に朱書して下さい.
なお,大会運営上時間及び講演件数を制限させて頂くこともあります.
予稿(アブストラクト)原稿も,下記の注意に従ってご提出下さい.

  • 講演申込先〒812-8581 福岡市東区箱崎6-10-1
    九州大学大学院数理学研究院理学部分室
    日本数学会秋季総合分科会委員長 田中俊一 宛
    封筒の表面に “講演申込” と朱書のこと.
  • 申込締切7月2日(月)までに申込先に到着するようお送り下さい.
    (締切後の追加申し込みは受け付けられません.)
  • 申込件数の制限応用数学分科会では,申込件数を1人当たり2件以内とし ます.
  • 申込用紙各題目ごとに,名簿とじこみの用紙,またはそれと同じ形 式のものを用いて下さい.
  • 予稿原稿名簿とじ込みの下敷きと同様のフォーマットでお作り下さい.
  • キ-ワ-ド・分類コ-ド函数論,応用数学,統計数学各分科会への講演申 込に当っては,それぞれ次の分類コードから選んで 講演申込書の備考欄にキ-ワ-ド等を記入して下さ い.
  • 函数論分科会1[1変数函数論],2[多変数函数論]
  • 応用数学分科会1[解析系応用数学],2[離散系応用数学],3[その他]
  • 統計数学分科会1[確率論,確率過程論],2[計画数学],3[確率分布,標本分布,乱数],4[実験計画法] 5[多変量解析],6[時系列解析],7[ノンパラメトリック解析],8[漸近理論],9[応用統計],10[推測理論](3~7に含まれないもの)v11[その他]

上の分類コ-ドは,講演申込数の動向などに応じて改訂を検討することに なっておりますので,ご意見を評議員(予稿原稿送付先)までお寄せ下さい.

c)予稿集について

各分科会,セッションとも予稿原稿に従って講演予稿(アブストラクト)集を作 ります.

(1)基礎論・代数・幾何・函数論・函数方程式論・実函数論・函数解析・トポロ ジ-分科会・「無限可積分系」セッション
これらの分科会,セッションでは提出された原稿をそのままコピ-印刷致し ますから,名簿とじこみの原稿用紙下敷き(アブストラクト用フォーマット用 紙)と同様のフォーマットで黒インク(または黒のボ-ルペン,濃い黒鉛筆, ワープロ)で丁寧にお書き下さい.長さは,名簿とじこみの下敷き表裏両頁 (900字)以内です.講演申込と同時にご提出下さい.

(2)統計数学分科会
統計数学分科会では予稿集の原稿締切は,講演申込の締切と同時ではなく,2001年7月30日(月)と致します.原稿送付の際には講演申込のコピーを添付して下さい.
送り先は,
〒263-8522 千葉市稲毛区弥生町1
千葉大学理学部数学・情報数理学科 安田 正實 宛
です.提出された原稿をそのままコピ-で印刷致しますから,所定の書式に 従い黒インク(または黒のボ-ルペン,良質の2Bの黒鉛筆)で濃く丁寧に お書き下さい.なお,ワープロ使用の場合には所定の枠に合わせて下さい. なお,書式については会員名簿の下敷きをご参照下さい.長さは表裏頁 (900字)以内です.締切を過ぎて到着した原稿は予稿集に収録できない ことがありますからご注意下さい.

(3)応用数学分科会
応用数学分科会(別記のように申込件数は2件までに制限)では予稿集用 の原稿締切は講演申込締切と同時ではなく,2001年7月30日(月)と 致します.送り先は,
〒464-8601 名古屋市千種区不老町
名古屋大学大学院人間情報学研究科 三井 斌友 宛
です.提出された原稿は,そのまま原寸でコピー印刷しますから,所定の書 式に従い黒インク(又は黒のボールペン,ワープロ)で楷書で丁寧にお書き 下さい.なお,書式については会員名簿の下敷きをご参照下さい.長さは, 1件当り4頁以内とします.

d)会合の申込について

各分科会または研究団体で,会合のために部屋の準備を必要とされる場合は, (1)会合の名称,(2)責任者の氏名・連絡先,(3)使用の日時・人数,(4)弁当の有無 等を明記した書面を下記に提出下さい.なお,期限後の申込については,会場 確保が不可能となる場合もあります.

  • 申込先〒812-8581 福岡市東区箱崎6-10-1
    九州大学大学院数理学研究院理学部分室
    日本数学会秋季総合分科会委員長 田中俊一 宛
    封筒の表の面に“会合申込”と朱書のこと.
  • 申込締切7月2日(月)必着,申込順を考慮して会場の部屋割りをします.

e)

「無限可積分系」セッション新設は1995年度第1回評議員会で提案され,第 2回評議員会で設置が認められました.このセッションについては,日本数学会理 事会の責任において行うものですが,今回の実務的な責任者は尾角正人氏(大阪大 学基礎工学研究科)です.

f)

1997年度年会から企画特別講演として行われている特別プログラムについて は,1996年度第3回評議員会において,了承されたものです.企画特別講演の の講演者については分科会評議員,および「無限可積分系」セッション責任者から の推薦をもとに,理事会で決定いたします.なお,アブストラクトは総合講演アブ ストラクトとあわせて作っています.

g)

宿泊については広告頁の「宿泊のご案内」欄を御参照下さい.

h)書籍等展示の申し込みについて

賛助会員で書籍等の展示を希望される場合は申込書2枚(日本数学会理事長宛, 大会委員長宛)を7月2日(月)までに下記(展示とりまとめ当番社)へお送 り下さい.(締切後の追加申し込みはご容赦下さい.)

  • 送り先〒113-0034 文京区湯島4-1-22
    (株)マテマティカ
  • 電話03-3816-3724 FAX:03-3816-3717

2.年会,総合分科会における一般講演について

年会,総合分科会において一般講演ができるのは日本数学会会員に限ります(昭和 57年度の理事会で確認). 講演を申込まれる会員は申込用紙に会員番号を必ずご記入 下さい.日本数学会に入会予定の方で講演希望の方は,講演申込用紙にその旨書き添え て下さるとともに,入会手続をして下さい.
なお,まだ入会していないが講演を希望している方をご存知の会員は,その方に上記 のことをお知らせ下さい.

3.学会講演でのOHPの原稿について

最近数学会の年会や秋季総合分科会での講演でのOHPの使用が多くなってきました. 限られた時間ですから,有効に使うと良い発表ができます.
一方,得られた成果を全部発表しようとする余り,時間に比べてあまりにたくさんの OHPシートを準備し,その結果次から次へとシートが変わって,聴衆は何もわからな い,という逆の効果を生じている講演も少なくありません.また,1枚のシートに小さ い字で一杯書いてあって,前の方でもよく見えないというケースもあります.このよう な不満が何人かの会員の方々から寄せられています.
人にもよりますが,OHPシートは大体3分間に1枚が目安ではないかと思われます.1ページあたりの行数は8行程度が遠くからでも見易いと思います.図表の利用など工 夫を凝らしたシートを準備され,OHPを活用した講演を行うことが結局は最も印象深 いのではないでしょうか.詳細な数式は予稿集を活用するなどして見たらいかがでしょ うか.また,これも人によりますが,OHPシートは手書きの方が読みやすい,というこ ともあります.TeXを利用するときれいなシートができますが,100人を越える教室 での発表の効果は20人程度の研究会の場合とは異なります.予稿集とOHPシートは 同じではありません.
大学院生を初めとする若い会員の皆様にとっては特に大切な発表の場でもありますの で,ここにあえてお願いする次第です.

4.2001年度役員及び委員について

本年度の役員および委員は,定款ならび に細則に定められたそれぞれの手続きに従 って次の方々に決定しました.

  理事長       楠岡成雄
  理  事       岡本  久      織田孝幸
             *儀我美一    *楠岡成雄
               齋藤政彦      坪井  俊
               藤田隆夫    *松本幸夫
             *宮岡洋一    *向井  茂
               望月  清    *森田康夫
           (*印は2001,2002年度理事)
  監  事       飯高  茂      岡本和夫
               浪川幸彦
  評議員       松本幸夫      向井  茂
               森田康夫      楠岡成雄
               儀我美一      齋藤政彦
[北海道]    *新井朝雄      吉田知行
[東  北]    *小薗英雄      小嶋久祉
[関  東]     織田孝幸      黒川信重
               斎藤吉助      細川  洋
               中野哲夫     *太田  香
[中  部]     金光三男      畑田一幸
              *寺西鎮男 
[京  都]     上田哲生     *宮武貞夫
               四ツ谷晶二 
[阪  神]     中西康剛     *白旗慎吾
               兼田正治        
[中国・四国]*坂元国望      田坂隆士
               森本宏明            
[九  州]    *中尾慎宏      川野日郎
               濱名裕治   
[数学基礎論]*阿部吉弘      古森雄一
[代  数  学]*吉田敬之      宮岡洋一
[幾  何  学]*小林亮一      山口佳三
[函  数  論] 柴  雅和     *古島幹雄
 [函数方程式論]*宮川鉄朗     高木  泉
[実函数論]  *佐藤亮太郎    小林良和
[函数解析学]*若山正人      泉池敬司
[統計数学]   長井英生     *安田正実
[応用数学]  *三井斌友      岡本  久
[トポロジ-] 島川和久     *坪井  俊
[編  集  会] 藤田隆夫      望月  清
    (*印は分科会,支部連絡責任評議員)
会計委員       佐々木武      吉田正章
受賞候補推薦委員
               古森雄一      岡沢  登
               宮岡洋一      大島利雄
               大仁田義裕    樋口保成
               森  正気      俣野  博
               高木  泉      泉屋周一 
               および理事
ジャパニーズジャーナル編集委員
               大島利雄(責任者)
               土屋昭博      臼井三平
               増田久弥      楠岡成雄
「数学通信」編集委員会
         編集委員長      坪井  俊    
         出版担当理事    儀我美一    
         支部評議員                  
           北  海  道    吉田知行    
           東      北    小薗英雄    
           関      東    黒川信重    
           中      部    畑田一幸    
           京      都    四ツ谷晶二  
           阪      神    中西康剛    
           中国・四国    森本  宏    
           九      州    濱名裕治    
         「数学」編集委員会  藤田隆夫
          事  務  長     水谷優子    

5.2001年度各種行事日程の予定

  1. 年会:慶應義塾大学理工学部 3.26(月)~3.29(木)
  2. 第1回通常総会(於慶大理工;本年度監事,理事,理事長の決定) 3.26(月)
  3. 第1回評議員会(連絡責任評議員,通信編集委員等の決定) 3.26(月)
  4. 第2回評議員会(本年度予算案決定,前年度決算承認) 4.21(土)
  5. 「数学通信」6巻1号原稿締切日 4.25(水)
  6. 会告(総会通知)発送 5.11(金)
  7. 「数学通信」6巻1号 発送 (会報101号・秋季総合分科会講演募集) 5.25(金)
  8. 第2回通常総会(於東大数理)  5.26(土)
  9. 秋季総合分科会講演申込締切  7.2(月)
  10. 「数学通信」6巻1号 原稿締切日 7.18(水)
  11. 秋季総合分科会プログラム速報発送 7月下旬
  12. 「数学通信」6巻1号 発送 (会報102号・秋季総合分科会プログラムなど) 8.31(金)
  13. 「代議員」,「評議員」の選挙 管理委員会発足  10. 1(月)
  14. 秋季総合分科会:九州大学箱崎キャンパス 10. 3(水)~10.6(土)
  15. 第3回評議員会(理事会推薦評議員候補者 の諮問等) 10. 3(水)
  16. 「数学通信」6巻3号原稿締切日 10.10(水)
  17. 責任評議員に次期評議員候補者の推薦依頼 10.10(水)
  18. 「数学通信」6巻3号 発送 (会報103号・次年度年会講演募集) 11. 2(金)
  19. 次年度評議員候補推薦締切(正会員25名以上の推薦を含む) 11. 9(金)
  20. 次年度評議員選挙の投票用紙発送 11.19(月)
  21. 次年度評議員選挙の投票締切 12.10(月)
  22. 次年度年会講演申込締切 12.11(月)
  23. 全評議員に次年度評議員選挙結果報告・次年度代議員候補者推薦依頼 12.20(木)
  24. 次年度年会プログラム速報発送 12月下旬 - 1月上旬
  25. 次年度代議員候補者推薦締切 (正会員10名以上の推薦を含む) 1.10(木)
  26. 「数学通信」6巻4号原稿締切日 1.21(月)
  27. 次年度代議員選挙の投票用紙発送 (各支部ごとに行う) 1.21(月)
  28. 次年度代議員選挙の投票締切 (各支部ごとに行う 2. 5(火)
  29. 「数学通信」6巻4号 (会報104号(代議員,評議員名簿 掲載)・年会プログラム)発送  2.27(水)
  30. 本年度最終理事会   3. 2(土)

6.2001年度日本数学会賞春季賞の授賞について

選考委員会での審査の結果に基づき,東京大学大学院数理科学研究科の斎藤毅氏が‘数論幾何におけるガロワ表現の研究’に関する業績により賞に選ばれました.3月27日年会会場で授賞式並びに同氏による‘数論幾何におけるGalois表現’の記念総合講演が行われました.

7.2001年度年会について(報告)

標記年会は,3月26日(月)より3月30日 (木)まで4日間にわたって,慶應義塾大学理工学部矢上キャンパスにおいて開催されました.この会で行われた講演数は,総合講演2,企画特別講演8,特別講演28,一般講演343でした.
また,3月25日には市民講演会も行われました.

8.日本数学会関孝和賞候補者の推薦募集について

内規に基づき,本年度の関孝和賞推薦募集 を行います.
要領は下記の通りです.

  • 趣旨(内規第1条)日本数学会関孝和賞 は,個人または団体を対象として長年 にわたり数学の研究業績以外の功績に よって数学の発展に寄与し,それを通 して学術文化の向上に特に顕著な貢献 をした個人または団体に対しこれを授 与する.
  • 募集(内規第2条)理事長は毎年5月に 会員に関孝和賞の候補者についての推 薦を求め,8月末日をもって推薦を締 め切る.
    候補者の推薦には日本数学会会員の 10名以上の署名を必要とする.

推薦があった場合には,理事・評議員・理 事長経験者から選ばれた選考委員会が組織さ れ,その答申を受けて理事会が受賞者1名以 内を決定します.(必ずしも毎年受賞するわ けではありません.) 受賞者がある場合, 授賞式は原則として年会(来年3月)に行わ れ,賞状及び副賞としてメダルと関孝和全集 が授与されます. (理事長 楠岡成雄記)

9.2002年度年会及び総合分科会について

標記年会は,明治大学理工学部に開催をお願いしております.大会委員長は稲富彬教授です.期日は 2002年3月28日(木)~31日(日)4日間の予定です.
また,標記総合分科会は島根大学にお願いし ております.日程は9月25日(水)~28日(土)の4日間の予定です.

10.支部・分科会からのお知らせ

支部と分科会の活動報告,通知等は「支部便り」,「分科会便り」の各欄を見て下さい.

11.国際交流委員会

1)羽鳥プロジェクトについてのお知らせ
中国の数学者を招聘するための資金として, 羽鳥浅子氏より「国際交流特別会計」に毎年 50万円の寄付が寄せられております.
国際交流委員会では,この寄付金をもとに 「羽鳥プロジェクト」として,1991年より各年1~3名の数学者を中国より招聘して参りました.
2001 年度についても,下記の要領で招聘 数学者を募集いたしますので,奮ってご応募 下さい.

  • 1.募集対象中華人民共和国の数学者(同 国の国籍を有し,同国に在住の方)
  • 2.募集人数2 名
  • 3.支給経費往復国際航空運賃と滞在費の 援助(一応 25万円を限度とお考え下さい)
  • 4.提出書類(1)招聘数学者の履歴書
    (2)招聘数学者の業績リスト
    (3)推薦理由
    (4)推薦者(世話人)の氏名,所属, 連絡先,電話番号,fax, e-mail
  • 5.提出期限2001年8月31日
  • 6.提出先日本数学会事務局(「羽鳥プロ ジェクト応募」と明記のこと)

現在,羽鳥プロジェクトにより支給できる 経費には限りがありますが,他の機関や助成 団体からの助成金と合わせて,招聘の計画を 立てていただければ大変幸いです.

(2)国際交流委員会では,現在経済的に困 難な状況に陥っている地域における数学の発 展および数学者の交流を促進するため,それ らの地域で開催される国際研究集会に対して, 財政的な援助をすることができます.
2002年4月1日から 2003年3月31日までに開催される国外研究集会に対して援助を希望され方は,以下の要領で数学会事務局宛ご応募下さい.

国外研究集会援助規則

●援助の条件

  1. 経済的に困難な状況にある地域で開催 されること.
  2. 日本数学会会員がその研究集会に組織 委員,プログラム委員または招待講演者 のいずれかの形で関係していること.
  3. その研究集会の報告集が出版され,そ の報告集に数学会の援助が銘記されるこ と.報告集を1部日本数学会に寄贈する こと.

●援助の決定

  1. 申請は,当該研究集会に関係する日本 数学会会員が行う.
  2. 申請に対して国際交流委員会が審査の 上,援助を決定する.
  3. 援助を受けた研究集会終了後,申請者 は速やかに研究集会の報告を国際交流委 員会に提出するものとする.

●申請書類

  1. 研究集会名,主催者名,開催地,期間, 組織委員とプログラム委員の名簿
  2. 研究集会の内容と目的,主な講演者名
  3. 数学会の援助の必要性を示す資料(研 究集会開催のための予算と財源の概要)

●申請期限

2002年2月末日

(3)国際交流委員会では,来日数学者に対 して以下の条件で講演の援助をしております. 希望される方は数学会事務局に申請書類をご 送付下さい.
援助の対象となる講演の要件と条件は以下 の通りです.

  1. 文部省,学振,科研費のいずれかより の援助のないもの.
  2. 1会計年度に来日数学者1人1回に限 る.
  3. 同一年度に複数回申請し1回目が採択 された場合2回目以降は不利になる.
  4. 援助を受けた場合には講演終了後,講 演記録をワープロで作成し提出する.

申請書類には,以下の項目を書いて下さい.

  1. 講演者の氏名,所属,職名,年齢
  2. 滞在期間
  3. 渡航費,滞在費の出所
  4. 援助を必要とする理由
  5. 講演予定日時,場所,題目
  6. 世話人の氏名,所属,連絡先,電話番 号,fax,e-mail
  7. 振込先銀行名,支店名,口座番号,名 義人氏名(フリガナ付)
  8. 講演者についての紹介.

(4)2000年度に援助した来日数学者の講 演は次の1件です([ ]内は講演日と申 請者).
A.T.-M. Lau (Univ. Alberta) [8/25,高橋 渉]

上記(1)~(3)の募集内容等の詳細や 不明な点については,
石井仁司(国際交流委員会委員長)
〒169-8050 新宿区西早稲田1-6-1
早稲田大学教育学部数学教室
e-mail:ishii@edu.waseda.ac.jp
までお問い合わせ下さい. (国際交流委員会委員長 石井仁司記)

12.平成13年度科学研究費補助金審査報告

数学通信5巻1号にあります,昨年度の望月清氏の報告に引き続いて,本年度科学研究費補助金の審査に関して報告します.本年度,数学分科で審査の対象となった細目は昨年と同じで
    301 代数学
    302 幾何学
    304 数学一般
    305 基礎解析学
    306 大域解析学
の5細目です.種目も昨年通りで,基盤研究A,B,C,奨励研究A及び萌芽的研究です.ただし,平成13年2月8日付けで新しい研究種目である基盤研究S が設けられたとの通知が日本学術振興会から各研究機関にあり,その募集が3月中に行われました.これについては後述します.昨年度から上記種目の科学研究費の管轄が日本学術振興会に移りましたが,審査は従来通り書面による第1段審査と合議による第2段審査とで行われています.審査委員数は倍増された昨年と同じで,第1段審査委員は各細目で12名,内6名は基盤研究AとBの審査を,3名は基盤研究C,3名は奨励Aと萌芽的研究の審査を行いました.また,第2段審査委員は2名が基盤研究A,B(展開を除く)の審査を,他の2名が基盤研究C,奨励A,萌芽的研究の審査に当たりました.
以下,昨年までの報告の繰り返しになりますが,念のため審査の仕方について記します.基盤研究Aでは第1段審査委員6名の得点の総計によって順位がつけられます.第2段審査での順位の逆転は,かなり説得力のある理由付けが必要となります.
基盤研究A以外の種目では,各審査委員の審査結果の評点をt分布による補正を行った評点の総計に基づき,各細目毎に順番がつけられます.そのため,例えば3や4ばかりの評価をした場合あまり意味のないものになってしまいます.基盤C,萌芽,奨励の第2段審査では,これらの順番に基づき各細目毎に採択件数の目安の 80%までの順位に入った申請は特段の理由がない限り採択することが要請され,残りの採択は原則として採択件数の目安の120%までに入った申請から行うように要請されます.第2段審査委員は,各細目の80%から120%までの順位に入った申請からどれを採択をするかを,第1段審査委員の記したコメントや収集した資料等を参考にして決定します.一方,基盤研究Bでは第2段審査委員の裁量の余地はほとんどありません.いずれの場合も,第1段審査の比重は極めて重いものです.
科研費の細目につけられているキーワードは,申請する細目を決めるための目安としてあげられているものです.新しい方向を目指したり境界領域に関わる研究は,これらキーワードが示す既成の枠組みには入りきらないことも多いと思われます.また逆に,見方によっては地味に見えるかも知れない研究が着実な成果をあげ続けていく例もまた多いと思われます.これらの評価には格別の注意が求められるのではないでしょうか.
研究の評価というのは,極めて重要な仕事ですがまた大変難しい仕事でもあります.その時々で評価する側もまたされる側も,評価とは何か,どうあるべきかということについて深く考えまた議論をして,できるだけ良いシステムになるよう努力をすることが必要と思われます.そのためにも,できる限りの情報の開示が期待されます.
すでに書きましたように,来年度の科学研究費補助金の申請から従来の種目に加えて新しい研究種目である基盤研究S の公募が同時期に行われる予定です.日本学術振興会からの通知によれば,この種目は「安定的な研究の実施に必要な研究期間」と「研究遂行に必要かつ十分な研究費の確保」により,これまでの研究成果をふまえて,さらに独創的,先駆的な研究を格段に発展させるために設けられるものです.詳細は下記のホームページを御参照ください.また,今年度から基盤研究Aには間接経費が30%の割合で付き,研究代表者の所属研究機関に配分されるようになりました.ただし,この経費の部局あるいは教室への配分の割合は各研究機関が決めることになっています.
毎年の報告に書かれていますように,補助金の各分科への配分は, 申請件数と申請金額に1/2ずつ比例してきめられます.参考のため最近4年間の申請件数の推移を表にするとつぎのようになります.

           13年度  12年度  11年度  10年度
基盤研究A     34    27      30      30
    B    182   195     184     187
    C    870   929     814     824
萌芽的研究    199   194     206     205
奨励研究 A    387   386     407     341

今年度は基盤研究Aの申請件数はやや増加しましたが,それは前年で終了した計画が多かったためでもあるようです.基盤研究Bと基盤研究Cでは申請件数がいくらか減っています.積極的に多くの意欲的な計画を申請するよう,ひき続きご協力をお願いします.
最後に今年度の採択状況の概略を記しておきます.( )内は交付予定金額 で,単位は千円です.

  基盤研究A  
    継続       20件(150,200)
    新規申請   34件   新規採択件数の目安
                        11件(97,200)
  基盤研究B 
    継続      101件(278,900千円)
    新規申請  182件   新規採択件数の目安
                       301  16件(56,500)
                       302  10件(39,200)
                       304  11件(49,400)
                       305  10件(37,600)
                       306   7件(28,700)
  基盤研究C 
    継続      313件(320,900千円)
    新規申請  870件    新規採択件数の目安
                       301  50件(63,100)
                       302  39件(53,700)
                       304  45件(63,600)
                       305  50件(65,100)
                       306  25件(31,900)

  萌芽的研究  
    継続       42件(30,600千円)
    新規申請  199件    新規採択件数の目安
                       301    7件(6,600)
                       302    6件(5,500)
                       304    7件(6,800)
                       305    6件(5,300)
                       306    2件(2,100)
  奨励研究A  
    継続       109件( 96,600千円)
    新規申請 387件     新規採択件数の目安
                       301  28件(28,300)
                       302  23件(22,750)
                       304  30件(32,100)
                       305  20件(21,100)
                       306  14件(15,200)


なお,申請件数等については日本学術振興会の科学研究費補助金ホームページ
http://www.jsps.ab.psiweb.com
を,また,採択課題等については国立情報学研究所情報検索サービス
http://webfront.nacsis.ac.jp
をご参照下さい. (科研費問題専門委員 森田茂之記)

13.雑誌‘数学’及び欧文誌‘ジャーナル’ のバックナンバーについて

2000年の雑誌‘数学’および欧文誌‘ジャー ナル’の47巻の在庫処分に引き続き,この度 48巻の在庫処分を行うことにいたしました.

  1. 48巻1号から48巻4号(1996年10月発行) までの雑誌を対象とします.
  2. バックナンバー御希望の方は,必ず葉 書で,‘数学’‘ジャーナル’の区別を明記 の上,m巻n号と,希望される雑誌の番号を 明記してお申し込み下さい.電話による申し 込みはご遠慮下さい.なおこの件に関する問 合せも書面にてお願いいたします.
  3. 事務局から郵送する雑誌の宛先を明記 して下さい.
  4. お申し込みのあった雑誌は,在庫のあ るものについては先着順にお送りいたします.
  5. 1冊あたりの価格は‘数学’は一律 500円,‘ジャーナル’は一律 1,000円といた します.また郵送料は実費を負担していただ きます.雑誌発送時に振込用紙を同封いたし ます.
  6. 申し込みの締切日は,2001年10月31日 といたします.
  7. 2001年11月1日以降に,残部は全て廃 棄いたします.

14.新入会員及び退会者について

2001年4月1日入会者および2000年10月1日から,2001年3月31日までの退会者は下記のとおりです.

[新入会員] 69名
伊藤弘道(慶大理工),林田秀一(阪大理),峯崎征隆(阪大基礎工),宮川幹平(電通大),金英子(奈良女大人間文化),Kirillov Anatol(名大多元数理),張雲峯(東北大情報),桜井裕仁(千葉大自然),高沢光彦(東工大情報理工),小山二三男(仏教大),村上範明(信州大経済),三宅渡,山崎尚則(茨城大理工),長良夫(長崎総合科学大),井手貴範(アイシン・エィ・ダヴリュ(株)),利根川聡(東北大理),春日一浩(新潟大自然),中坊滋一(久留米工業高専),間庭正明(都立大理),李昌勲(東大数理),柳井佳奈(お茶の水女大理),道下靖次(東京理大理),平岡賢治(長崎大教育),津熊久幸(千葉大自然),鹿子智朗(慶大理工),保坂哲也(筑波大数学),設楽修一(東京理大理),中江康晴(東大数理),仲田良司(九大数理),安富義泰(東大数理),久保千代司;J,佐藤宏樹(東京理大理),阿部孝之(早大理工),田中孝明(早大理工),田岡志婦(中大理工),杉峰伸明(神戸大自然),高橋亮(岡山大自然),上野敏秀(東北大情報),竹縄知之(東大数理),米田仁(東大数理),青木充(筑波大数学),大塚岳(北大理),平野幹(愛媛大理),岡部勝幸(北海道教育大函館),石渡恵美子(東邦大理),菅野貴弘(筑波大数学),木村寛(秋田県立大システム科学技術),清水大輔(京大情報),島義博(京大経済),西村拓士(慶大理工),藤田響(東洋大生命科),石井忠夫(北陸先端科学技術大学院大),中村朝子(慶大理工),小池健二,久保田芳弘(放送大教養),中西達郎(横浜地方気象台),濱田さやか(九大数理),四宮葉一(松下電工(株)),佐垣大輔(筑波大数学),奥野元三(南山高),志賀野洋(東北学院大工),Sab au Vasile Sorin(日立中央研),山田晴美(早大教育),西村保三(阪市大理),寺田幹治(清風高),入江博(都立大理),有馬研一郎(阪大理),平木彰(大阪教育大教育),金田眞嘉(ヒューストン大数学)

[退会者] 108名
卜部小十郎,日浦政之,菊池徹平,山田浩,松田隆輝,田辺國士,福田敏夫,後藤昌司,塩田安信,金子守,和田浩一,稲永善数,芝原信幸,川村勝紀,笠克明,檀上太郎,中原寛志,小笠英志,中澤祐二,田淵隆明,鎌田直子,赤木完治,加田修,坂牧和宏,加藤希理子,松本三郎,樋口禎一,落合豊行,陶山和信,杉山正義,美土路隆治,野田市太郎,川田孝行,野口佳文,藤嶋哲,黒谷義雄,赤井逸,久合田弘,高橋敏雄,細井勉,石川廣美,大月卓郎,野口廣,小川吉彦,細川藤次,川口教男,吉田充,村上檀,安田潤,沼田久,福井誠一,波多野祥二,小竹武,檜山澄子,西松久美子,栗林利廣,加地紀臣男,藤本淳夫,千葉克裕,菅真紀子,藤野留佐子,那須俊夫,井出修,能美武功,三野治,幡山五郎,山田孜,平吹愼吉,吉田孝久,柳原弘志,馬万彪,松崎奈岐,安田岑子,伊藤哲雄,福田途宏,田代文雄,中村幹雄,堀江等,中村弘,竹下明秀,北村三郎,折原正江,小笠原清,清水留三郎,工藤達二,岩田一男,梅澤敏夫,山本範夫,霍間信夫,小山英之,岡野節,岡田猛弘,西田和夫,内山卓也,佐藤良二,高橋正人,森正雄,大野満夫,河邑紀子,

なお,上記の方々の他に次の方々がご逝去により退会されました.
慎んで哀悼の意を表し,ご冥福をお祈り申し上げます.
蒲雅夫,須藤修作,冨田義人,齋ノ内義一,小池實,宮崎虔一,請川高三郎,野田竜夫,高見昭夫.

15.会費払い込みのお願い

日頃は会費の払い込みにご協力頂きまして,誠にありがとうございます.
この度も,下記の通り宜しくお願い致します.

  • 前期会費を未払いの方は,6月末日まで にお払い込み下さい.後期会費も合わせて ご送金頂ければ幸いです.
  • 昨年度会費を未払いの方は, 至急お払い 込み下さい.
  • ご送金にあたりましては,会員名簿と じこみの会費払込票をご使用下さい.
  • 学割扱いをご希望の方は,送金毎に, 必ず,在学証明書をお送り下さい.
  • 高齢会費をご希望の方は書面にてお申 し出下さい(生年月日をご記入下さい).

   2000年度後期会費    9,000円
     学割・高齢(70歳以上)6,000円
   2001年度前期会費    9,000円
     学割・高齢(70歳以上)6,000円
   2001年度後期会費    9,000円
     学割・高齢(70歳以上)6,000円

16.2001年度版会員名簿についての お知らせとお願い

本年秋に,2001年度版会員名簿の発行が予定されています.前号でお知らせしました変更カード提出締切日を延長いたしますので,是非もう一度名簿をお調べの上ご連絡下さい.
前回の名簿(1999年度版)記載事項に変更または誤植があり,その後に変更(訂正)通知カ-ドをお送り頂いていない方は,1999年度版会員名簿とじ込みの変更(訂正)通知カ-ドでお知らせ下さい.
また,e-mail address (一つのみ)の掲載をご希望の方も,変更通知カードでお知らせ下さい.
[提出締切日] 6月29日(金)
なお,変更訂正事項(□欄チェック)は正確にご記入下さい.
変更があってもお知らせがない場合は,古いデ-タのまま印刷されますのでご注意下さい.
以上,ご協力下さいますようお願い申し上げます.

17.井上学術賞候補者募集

(財)井上科学振興財団では,自然科学の基礎的研究で特に顕著な業績をあげた50歳未満の研究者に対して贈られる井上学術賞の受賞候補者(学長推薦)を募っています.この賞は,本会からも多くの受賞者が出ております.
候補者は本会を含む学会を通じて推薦されま す.本会では,受賞候補推薦委員会での推薦に基づいて理事会が推薦候補者を決定しています.候補者にふさわしい方をご存知でしたら,受賞候補推薦委員(分科会ごとに1名)まで是非ご連絡下さい.
賞の概要は以下の通りです.

  • 1.賞賞状および金メダル,副賞200万円
  • 2.受賞件数5件以内(数学はほぼ2年に1度)
  • 3.応募方法指定された30学会からの推薦 (本会を含む)
  • 4.推薦〆切日本年9月20日(ただし本会か らの推薦のためには,上記の手続きを必要と しますので,受賞候補推薦委員への連絡は遅 くとも6月初めまでにお願いします.)
  • 5.照会先(財)井上科学振興財団
    〒150-0033 渋谷区猿楽町11-20
    電 話 03-3477-2738
    FAX 03-3477-2747

なお同財団では優秀な博士論文に対する研究奨励賞も募集しています.これは各大学学長を 通じて推薦されますので,大学事務にご照会下さい.