日本数学会の出版物

Vol.66 Singularities in Geometry and Topology 2011

Edited by V. Blanlœil and O. Saeki

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2015年5月発刊

本書は,2011年9月5日~10日に九州大学で開催された「第6回日仏特異点シンポジウム」で行われた講演に基づく,幾何学及びトポロジーにおける特異点に関するサーベイ論文及びオリジナル論文をまとめたものである.特異点理論は19世紀に生まれたと考えられるが,廣中平祐教授がパリに来てから,フランスにおいて盛んに研究されるようになった歴史的経緯がある.そうして,日本とフランスの数学者による多くの共同研究が始まり,幾何学とトポロジーにおける特異点に関する研究集会は,こうした活動を支える重要なイベントとして現在でも発展的に開催され続けている.本巻は,2編のサーベイ論文,12編のオリジナル論文からなり,そのトピックは,代数曲線,代数多様体,直線配置,混合多項式,代数的局所コホモロジー類,安定写像,ミラー対称性など,特異点論にまつわる話題の多岐にわたっている.特異点論に興味を持つすべての研究者・大学院生に是非お勧めしたい.