オホーツク冬の研究集会「力学系と制御理論」 このことにつき,下記の要領で行ないますのでご案内申し上げます. 記 実施日:2009年1月8日(木) 場所:北見工業大学・情報システム工学科1号棟2階・E231室 プログラム 10:00-10:50 川村 武 氏(北見工業大学)(制御工学) 不確かさのある制御系の安定性解析 ―単調性解析,単調化,Groebner基底などの応用について (Positivity tests and monotonicity of polynomials whose coefficients are polynomials of interval parameters.) [概要:制御系には,不確かさが多かれ少なかれ含まれる. これを区間係数で表現して安定性解析などを行う. これらを考える上でパラメータ領域における解の有無が問題となる. この際に複数パラメータを扱うため,単調性の概念やGroebner基底などを用いる。] 11:00-11:50 金川 秀也 氏(武蔵工業大学)(大域解析学) Schr\"odinger equations induced from multi-dimensional bichromatic waves [概要:多次元双色波から誘導されるシュレディンガー方程式について論考する. シュレディンガー方程式は,もともとは変分原理の類比的適用によって導出されたが, ここでは,水波などの双色波を考え,これから導出されるシュレディンガー方程式を 考察する.] 13:00-13:50 三波 篤郎 氏(北見工業大学)(力学系) エノン写像について [概要:エノン写像とは,実あるいは複素2次元平面からそれ自身への, 2次多項式で表される微分同相写像であって,力学系的に非自明なものの 標準形のことである.これは,非線形の微分同相力学系の中で,最も単純な ものであるが,その構造と分岐は極めて複雑であり,未だ十分に解明されて いない.この講演では,エノン写像の基本性質と,なぜそれがそれほど難しい のかについて解説する.] 14:00-14:50 有本 彰雄 氏(武蔵工業大学)(大域解析学) Periodic Solutions of the van der Pol Equation [概要:ファンデル・ポール方程式は,リミットサイクルを持つことでよく 知られているが,ここでは,その周期解をなるべくプリミティブな方法で 導出し,その特性について議論する.] 15:00-15:50 野原 勉 氏(武蔵工業大学)(大域解析学) Out-of-phase and In-phase Solutions of the Coupled van der Pol Equation Systems [概要:2本のファンデル・ポール方程式を線形結合したシステムを考え, その解が,周期解である必要十分条件を導き,所与のシステムには, 同相解・逆相解以外の解は存在しないことを示す.また,動物の運動を 同相・逆相の立場から考察する.] 16:00-16:50 鈴木 聡一郎 氏(北見工業大学)(ロボット工学) 二足準受動歩行ロボットの安定化制御 [概要:受動歩行は自己安定性を持つ非線形システムであり,環境との 相互作用によって分岐が発現するなど,創発システムの観点からも注目 されており,ヒューマノイドなどへの応用にも期待されている.本講演 では歩容の安定メカニズム解明に関する研究事例を紹介するとともに, 振動子による引き込みを利用した準受動歩行の安定化制御についても紹介する.] 世話人:山田 浩嗣,渡辺 文彦(北見工大)