数学通信8巻2号(2003年8月)

 

[統計数学分科会]

 

1.評議員候補者の選挙について

 統計数学分科会では,毎年,数学会に推薦する2名の評議員候補者のうち,

交代する一名を投票によって選出しています.そのため,所定の原則に従って

候補者の推薦をお願い致します.(ルールの詳細は数学通信第5巻第1号に再掲

しました「日本数学会評議員候補者の推薦に関する原則」によります.)

1)締切 2003年9月12日

2)分科会会員は記名で,分科会会員の中から一名を推薦できます.

3)富ア松代(任期満了),白旗慎吾(任期中)の推薦は無効です.

4)選挙管理者(推薦の送り先)

   〒560−8531 豊中市待兼山町1−3

             大阪大学基礎工学研究科数理科学 白旗慎吾宛

 

2.日本学術会議の報告について

  統計学研究連絡委員会 委員長 吉村 功

(1)学術会議総会

 第18期最後の総会が2003年6月2−5日に開かれました.7月下旬には,

第19期が発足します.統計学研究連絡委員会の新しい世話担当会員は,

柳川堯(九州大学)教授の予定です.第19期は任期(3年)の途中で中断され

新しい体制になる予定で,すでに制度変更のための法律整備が進んでいます.

 学術会議は,学者の国会といわれるように,学・協会等,学問の研究者組織と

されているところから推薦された人を,総理大臣が(特別公務員である)

学術会議会員に任命します.学術研究者は,その職務を,研究者の見識を

政府の政策に反映させ,政策に指針を与えたり,研究者間の学術的交流を進めたり,

外国の類似組織への対応窓口を用意するものと考えてきたと思います.

 「総合科学技術会議」は(政府決定として)学術会議の果たすべき機能を,

政策提言機能,科学に関する連絡調整,社会とのコミュニケーション機能,

であるとしています.改革は,現在の制度がこの機能の展開に適当でないという

政府の判断,学術会議運営審議会の判断等によっているようです.細部の決定は

これから1年半の間になされるでしょうけど,任期6年(3年ごとの半数改選),

70歳定年,co-optation 制度(教授会が補充する教授を選考するようなやり方),

研連の廃止,等が予想されています.

 現会長は,外国に対し「日本の科学者コミュニティ」として機能させたいという

ことを再三にわたって発言していますので,一般学者からの代表推薦というより,

権威ある学術会議が学問的業績を認定し,その眼鏡にかなった人を集団に

構成員として選びたい,ということのようです.改革は「成果を挙げた偉い人

 (scholars of distinctive merit) の集まり」としての学者集団という色彩が

強くなりそうです.

(2)統計学研究連絡委員会

 今期,統計学研究連絡委員会は,科研費審査員候補の推薦といった

ルーティンワークの他に,統計学関連学会の協調という目的を追求してきましたが,

結果として成果を上げるに至りませんでした.これはひとえに小生の能力の故であり,

小生が2期でやめることを決意したのもそのためです.退任に当たり,

関連学会の期待に応えられなかったことをお詫びいたします.

 

3.科研費シンポジウム等

 平成15年度統計数学分科会関連の科研費によるシンポジウム計画一覧を

統計数学分科会ホームページに掲載しましたのでご覧下さい.

 

          (連絡責任評議員 白旗慎吾,大阪大学基礎工学研究科)